2025年07月01日

竹の花

 みなさんは竹の花を見たことがありますか。この頃、山手を見ると竹の 群れの一部が枯れているところがあります。見上げられるようなところでは、笹の葉先がぼさぼさっとした感じに見えて、手に取れる頃には竿全体が枯れたようになっています。竹の花は百年に一度といわれるくらい見られないそうで、開花後は竹林全体が枯れてしまうそうです。
 花と言っても、花びらというより稲の穂か竹の細かい枝が突き刺さったような感じ。それもそのはず、竹はイネ科だそうです。種類もいろいろで、身近なのはハチクでしょうか。調べによると、その最後は一斉に開花し、一斉に枯れる。開花までの周期は真竹で約120年、孟宗竹で67年目に開花したという記録があるそうですが、詳しいことはわからないそうです。
 竹が花を咲かせると天変地異などの不吉なことが起こるという言い伝えがあるようですが、竹が枯れるのは地上部だけで、根は生きているそうです。枯れた竹林は数年後には再び新しい竹が生え再生します。確かに竹は増える一方です。竹は、古くは、水害を防ぐために地下茎による護岸機能を期待して植林されていました。竹が枯れることで、護岸機能が劣化し、土壌の浸食や土砂災害の恐れが懸念されます。かつて竹の花が一斉に開花した一〇二〇年十一月十四日、特別な出来事として、大阪新聞の記事に「日本中の魚釣竿がなくなる」という記述があったそうです。
 「木六竹八」という言葉がありますが、これは「木六竹八塀十郎」という言葉の一部で、木は旧暦の六月、竹は旧歴の八月に伐採するのが良い、塀十郎は、土塀を塗るのは旧暦の十月が良いということわざを人の名前に例えたもののようです。木や竹の伐採時期、土塀を塗る時期を覚えておくことで、より良い材料を確保できるという先人の知恵が詰まっています。

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posted by 松浦市社協会長 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事
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