私の子どもたちは、田代小学校を卒業した。平成十年当時は、どの学年も十名程の卒業生であった。体育館の舞台で卒業証書を授与された後、将来の夢を語ってから階段を下りた。みんな大きな声で将来の夢を語った。答辞を読む児童は答辞の練習、送辞を読む児童は送辞の練習、全員で掛け合いの練習は昔と変わらず、校歌のほかにも当時の卒業ソングを日々練習し、本番に備えた。
卒業とは、特別なことではないかもしれない。その時が来たらみんな卒業するのである。でもその答辞や送辞を聞きながら嬉しさ、寂しさ、感謝の気持ちに涙する子どもたちがいた。親もまたしかりで子供たちの成長に感動した。毎日顔を合わせているのに、(いつの間にこんなに大きくなったのだろう!)とか(こんなにしっかりしているなんて!)と改めて我が子への想いを強め、ここまで育ててくれた先生方に感謝をした。それが謝恩会だった。かつては「仰げば尊し」が定番だったが、最近は歌われなくなったようだ。歌詞が難しいことや内容が今の時代にそぐわないとのことらしいが、個人的には心に残る歌である。かつて聞き覚えのある卒業ソングは、「旅立ちの日に」「翼をください」「ありがとう・さようなら」「今日の日はさようなら」など。平成にも令和にも素敵な卒業ソングがたくさんある。
今年の卒業式では、どんな歌が聞けるのだろう。
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